胸きゅんマーメイド

  

久しぶりに友達二人と待ち合わせてランチへ行った。このあたりは詳しくないからどこがいいのか分からないと言うので、自分が近くのカフェに決めた。

そこはよく通る場所にあるのだけれど入口が小さく、おしゃれな感じだが営業しているのかどうか遠くからだと分かりづらい。駐車場はいつもいっぱいなので人気はあるのだろう。一度入ってみたかったが、一人では入りにくいのでその場所にしたのだった。

行ってみたらもう二人とも駐車場で待っていた。この後は適当に近くにあるショッピングセンターをぶらぶらする予定だ。だけどまずお昼、ということで三人でその待ち合わせのカフェに入った。中は思ったより広くて、時間も早かったのでまだ空いていた。

あまり人がいなかったので、一番奥のソファっぽい広めの椅子に案内された。メニューがあったので見てみると、ランチシチューセットがおいしそうだったので三人でそれにした。シチューなのになぜか鶏のから揚げもついていた。

喋りながら待っていたらまずスープが来た。よくある薄いコンソメかと思ったらポタージュだった。かもお代わり自由になっていた。意外と味が濃いなあ、と思ったがお腹が空いていたので三人ともすぐ飲んでしまった。
  

毎日笑ってるけど、本当はちっとも「今」に満足してない。

私はいつだって主人公になれない。喧騒に掻き消されていくモブキャラだったし、今だってそのまま。要領が悪くて能力も大したことない嫌われ者。いつだってモブキャラ。つまらない人生だね。

つまらない人生だと分かりながら楽をするのを止めたい。やりたい事をやりたい。

そして今、たどり着いたのが、夢だった保育士の資格を取ること。形から入るタイプだから、まずは参考書と問題集とギターを買った。もう後戻りは出来ない。

ただ、保育関係の求人を見ると待遇面の悪さが今よりも遥かに大きい。夢を叶えても生活していけないのでは意味がない。それでも保育士は国家資格だし取って損はないかな…。

それに、何かのきっかけ今の仕事を辞めたり地元に帰ったりする時には使えるはず。無いよりもあるほうが良いに決まっている。

これからの人生をどうやって生きていくかは自分で決める。今の仕事を続けるにしても、辞めるにしても生き方も在り方も私が決める。

モブキャラの人生にもドラマがあっていいと思うんだ。物語の主人公は、最初は大体冴えないキャラクターだし、きっと今からでも遅く無いよね。

私の人生の主人公になる。